満建築工房株式会社
施工事例

リフォーム多摩湖畔のかまぼこ屋根

築55年の中古住宅のかまぼこ型屋根の改修工事。 銅板屋根に埋め込まれたトップライトから雨漏りがあり、屋根の葺き替えに併せて トップライトを撤去しかまぼこ型のドーマー窓に変更しました。 既存の銅板屋根は丁寧に施工されていましたが、サビや熱による収縮といった経年劣化の 影響で亀裂が入っている部分も多く見受けられました。 銅板屋根を解体すると当時なりに工夫をした痕跡が見えてきました。 防水紙と薄い銅板を併用して棟部分の緩い勾配に対応していましたようですが、 防水紙の裏にも雨水が入ってしまっていました。 既存の銅板と防水紙、トップライトを撤去しアールに合わせて曲がるベニヤを 増し張りして面剛性を確保します。 新規のドーマー窓もかまぼこ型の屋根で作成。 アール大きさの塩梅は既存建物との調和をめざして決めていきます。 新規屋根はガルバリウム鋼板で施工。 棟は緩勾配に対応できるスタンビーという製品で施工し、他は既存に倣って平葺きとしました。 ちなみに平葺き部分の板金材料は既製品ではなく全て板金屋さんの手加工によるもの。 ジョイントに段差が生じないよう、隠された工夫が・・・。 既存のトップライトは開閉も重く、網戸もないので虫が入ってしまう状態でしたが 引違いのサッシに交換してとても使いやすくなりました。 アールとアールが絡む珍しい事例となりましたが、元々こういったデザインだったかのように 見せることができたかと思います。 既製品に頼らず臨機応変にオリジナルの納め方を立案し実践していく大工と板金工のノウハウを 存分に発揮できた現場になりました。